昨今、「火災保険を利用して、お客様の金銭的負担がなく屋根等のリフォームができますよ」とか、「今通りかかったら、屋根が壊れているように見えましたので、無料で点検しますよ。もし、不具合があっても、〇〇台風の被害と言えば、お客様負担はありませんよ」といったような勧誘文句で、リフォームの詐欺を行う業者が激増しています。
まだ作業着を着用していれば良い方で、普段着のままで全く現場工事には向かないような高級車のセダンに無理やりハシゴなどをくくりつけて、腰袋もせずにやってくるような露骨な業者もいます。
さらに酷いのになると、屋根をチェックする際に、故意に屋根を壊して写真を取ってくる輩もいるということです。
私の周囲でも、知識のない若い夫婦やお年寄りが騙されて高額の契約を結んでしまったという話を聞きました。
本来であれば、火災の際は勿論のこと、台風の被害に遭われた方なども対象に、保証がなされるべき所の保険です。本当に困っている人の為に使われるべきものが、そのようにして詐欺行為に使われてしまっている現状があります。
消費者センターからも注意勧告はなされていますが、まだ知識が浸透しているとは言い難く、実際にそのようなセールストークに会ってしまうと冷静な判断力を失ってしまう人が多いようです。
冷静に考えれば分かるとは思うのですが、そんなうまい話はありません。火災保険に申請すれば何でもかんでも通るというものではないのです。
・台風や突風などで受けた被害
→瞬間最大風速20m以上
・ひょう災や積雪で屋根が受けた被害
・落雷で受けた被害
・ガス漏れで受けた被害
まず、これらに当てはまるのかどうか、保険会社の専門の鑑定人が緻密に調査を行います。当然、何度も怪しい申請をしている業者は最初からマークされていますし、そうでなかったとしても、こういった案件が蔓延している以上、かなり厳しくチェックされるはずです。
最悪なのは、火災保険を利用できない場合に、お客様負担となってしまうことです。こうなりますと、泥沼です。
こういった詐欺行為には絶対関わらない、加担しないということが重要です。